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多心光コネクタ部品【MTフェルール】とは?

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多心光コネクタ部品 【MTフェルール】とは?

光ファイバー通信の技術が日々進化する中で、その性能を最大限に引き出すための重要な部品があります。それが、多心光コネクタ部品「MTフェルール」です。この記事では、MTフェルールの構造、特徴、そしてその応用について詳しく解説していきます。

MTフェルールの基本構造

MTフェルールは、複数の光ファイバーを一度に接続することができる多心光コネクタ用フェルール(端子)の一種です。MTフェルールが使われる多心光コネクタとしては、MPO(Multi-fiber Push On)コネクタ、MTコネクタ、などがあります。

▶記事『誰でもわかる多心光コネクタの基礎』

一般的には、12心、16心、24など、複数の光ファイバーを同時に取り扱うことができるため、データセンターや高密度通信環境での使用に最適です。

MTフェルールの特徴

MTフェルールの最大の特徴は、その高密度接続能力にあります。従来の単心ファイバー接続に比べて、場所を取らずに多くのファイバーを接続できるため、スペース効率が大きく向上します。
また、MTフェルールを使用することで、接続作業の時間短縮も可能になり、作業効率が格段に上がります。

外観については、メーカーによって若干の違いはありますが、寸法は基本的には規格に則っているため、統一されています。
特に、フェルール同士が嵌合される接続面である6.4mm x 2.5 mm の部分や、長さ方向(8mm)はメーカーに関係なく同じ寸法となっています。

Shape and size of MT ferrules

MTフェルールの応用分野

MTフェルールは、データセンターや高速通信ネットワークの基盤として広く応用されています。
データセンター内のスパイン&リーフスイッチ間のリンク、リーフ&ToR(Top of Rack)スイッチ間のリンクに使われることが多いです。

Leaf-Spine Networking switch

参考:データセンターを支える光伝送技術 ~ハイパースケールデータセンター編[高井厚志,EE Times Japan]

特に、光ファイバーを用いた高密度通信環境では、その小型化と高密度化が求められる中、MTフェルールのような部品が重要な役割を果たしています。
生成AIの誕生によるAIクラスター型システムへの利用など、その需要はさらに高まっています。

MTフェルールの選び方

MTフェルールを選ぶ際には、以下のポイントに注意することが重要です。

  • 心数:使用する光ファイバーの本数に応じて適切な心数のフェルールを選ぶ必要があります。
  • 伝搬モード:伝搬モード(マルチモード/シングルモード)によって、対応するMTフェルールが違いますので、使用する伝搬モードの利用に合致したMTフェルールを選ぶ必要があります。
  • 品質:高精度な光ファイバー孔を持つ高品質なフェルールを選ぶことで、光ファイバー実装時に優れた接続損失を得ることができます。
  • 互換性:使用する光ファイバーケーブルやコネクタとの互換性を確認することが必須です。

MTフェルールの基本的な外形寸法や接続端面は、国際標準規格で定められていますが、一部外観上の違いがあるなどのメーカーによって違いはあります。

対応可能な心数や光ファイバー孔の精度のよるグレードの違いなどもあるので、選ぶ際は信頼のおけるMTフェルールメーカーに相談することをお勧めします。

まとめ

多心光コネクタ部品「MTフェルール」は、高密度通信環境での効率的な光ファイバー接続を実現するために不可欠な部品です。
その小型化と高密度接続能力により、データセンターや次世代通信ネットワークの基盤として広く利用されています。

適切なMTフェルールを選び、高品質な通信環境を構築することが、今後の通信技術の発展において重要な鍵を握っています。

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