「避雷器」「保安器」「アレスタ」「プロテクタ」は、基本的にはすべて雷サージから保護するための素子や装置のことを示しており、呼び方はさまざまありますが、一般的な意味としてはすべて同じ意味を持ちます。また、JIS C 5381シリーズでは「サージ防護デバイス(SPD)」と表現されています。

Surge Protective Devices(サージ防護デバイス)を略してSPDと言います。 低圧用避雷器を含め、雷サージから保護するための装置を総称としてSPDと呼んでいます。 JIS対応SPDとして当社では太陽光発電システム、低圧配電システムにおける雷対策製品をご用意しています。

●MOVとは MOVはMetal Oxide Varistorの略で、金属酸化物バリスタのことです。バリスタ(Varistor)とは、バリアブル(Variable:可変)とレジスタ(Resistor:抵抗)からなる造語であり素子の抵抗値が電圧により変化することから付けられた名称です。原料としては主に酸化亜鉛が使用されています。

◎電圧制限形素子
MOVは電圧制限形の素子であり、雷サージが通過している間、動作電圧を維持しています(動作時の素子のインピーダンスが連続的に低くなる)。そのため、電源回路等の高電流回路で使用しても、素子の動作時に電源電流が通過することによる継続的な放電(続流)がなく電源回路での使用に適しています。

●GDTとは
GDTとはGas Discharge Tubesの略で、ガスを封入し密封した外囲器内にギャップを設けた構造であり、高い過度電圧の発生時にギャップ間を放電させ電圧を抑圧させるための避雷素子です。また、低圧用避雷器で「GAPタイプ」と呼ばれているものは、このGDTを使用しているものが多数あります。

◎電圧スイッチング形素子
GDTは電圧スイッチング形の素子であり、動作後の維持電圧が低くなり(動作時の素子のインピーダンスが瞬時に低くなる)、被防護機器へ加わる電圧を低く抑えることができます。ただし、電源回路等の高電流回路で使用する場合、続流が発生しやすいために主に通信回路等の低電流回路で使用されることが多く、また電源回路で使用される場合は、MOVとの組合せで使用されています。しかし、JIS C 5381-1では電源回路へ接続した状態で続流を自己消弧しなければならないと規定されており、JIS C 5381-11に準拠している電圧スイッチング形の低圧用避雷器なら電源回路に使用することができます。

●避雷器の寿命について

避雷器の寿命は、雷の大きさと侵入回数により決まります。しかし、雷は自然現象であり、さまざまな大きさの雷が発生しているため、明確な寿命を決めることはできません。避雷器を通過した雷が仕様に明記されている「In(公称放電電流)」の値以下であれば多数の雷が通過しても、避雷器の特性が劣化することはなく、継続してご使用いただくことができます。ただし、「Iimp(インパルス電流)」または「Imax(最大放電電流)」の値以上の雷が通過した場合は、1回で故障する場合があります。

●故障の判定方法について
避雷器が万が一故障してしまった場合、GAPタイプの避雷器はオープン破壊するため回路の短絡電流が継続的に流れることはありません。逆に、MOVタイプの避雷器はショート破壊するため回路の短絡電流が継続的に流れ危険な場合があります。 当社のMOVタイプの避雷器にはSPD分離器が搭載され、万が一避雷器が故障し回路の短絡電流が流れた場合でもSPD分離器の動作により、電源回路と避雷器を切り離し短絡電流を遮断します。 また、SPD分離器が動作すると避雷器本体に表示窓があり、故障時は「赤色」に変わり視認することが可能です。

●信号出力接点について
SPD分離器を搭載している避雷器には無電圧接点信号出力端子付きのものをラインナップしています。信号出力により避雷器の故障を監視する場合は、無電圧接点信号出力端子付きのものをお選びください。

●JIS制定以前の避雷器
従来、電力線に関する雷サージの試験波形は、代表的な波形として誘導雷を想定した8/20μs(電流波形)、1.2/50μs(電圧波形)が使用されていました。これらの波形に加え、JISでは直撃雷を想定した波形として10/350μs(電流波形)の試験波形も加わり、各波形に対応する SPDの試験方法を定めクラス分けを行っています。また、SPDの安全性能についても規定されています。これによりJIS対応避雷器であれば、SPDを選定する際の基準が明確になったことや、安全性能が保証されていることになり、購入者が適切な避雷器を選定しやすくなっています。

●JIS対応SPD
SPDの規格として発行されたJIS C 5381-11「低圧配電システムに接続するサージ防護デバイスの所要性能および試験方法」は、雷サージ性能や安全性能が明確に記載されたIEC規格の翻訳版としてJIS規格化されたものであり、世界的に統一された規格となっています。 JISに準拠しているSPDとは、JIS C 5381-11に定められた試験性能を満足しているSPDです。 試験分類はクラスⅠ~Ⅲの3種類があり、クラスごとに雷サージに対する性能が違い、設置場所等により使い分けることができます。

クラス 適用されるサージ波形 推奨される使用用途
クラスⅠ 電流波形:10/350μs 一般的に高被雷場所
(直撃雷の影響を受けやすい場所)
例:建築物の配電システムの引き込み口等
クラスⅡ 電流波形:8/20μs 一般的に低被雷場所
(誘導雷の影響を受けやすい場所)
例:分電盤等
クラスⅢ コンビネーション波形
・電圧波形(開回路):1.2/50μs
・電流波形(閉回路):8/20μs”
一般的に低被雷場所
(誘導雷の影響を受ける恐れのある装置等)
例:端末機器等

SPD関係のJISの用語と解説

用語 略称 解説
公称放電電流 In SPDを流れる電流波形が8/20である電流の波高値。これはクラスII試験のSPDの分類、並びにクラスI試験およびクラスII試験に対するSPDの前処理のときにも使用する。
インパルス電流 Iimp 動作責務試験の手順に従って試験する電流ピーク値Ipeakおよび電荷Q。これはクラスI試験を行うSPDの分類に使用する。
最大放電電流 ImaxクラスII試験の動作責務試験の試験シーケンスに従った大きさで、SPDに流れる8/20波形の電流波高値。ImaxはInより大きい。
最大連続使用電圧 Uc防護モードのSPDに連続して印加してもよい最大実行値または直流電圧。これは定格電圧に等しい。
続流 If 電源系統から供給し、インパルス電流が放電終了後にSPDに流れ続ける電流。続流は連続使用電流Icとは明らかに異なる。
電圧防護レベル Up 端子間の電圧を制限するとき、推奨値のリストから選択するSPDの性能を規定するパラメータ。この値は測定制限電圧の最大値より大きくなければならない。

●SPDの選定方法
SPDに表示されている最大連続使用電圧(Uc)が、ご使用いただく電源回路の電圧以上のものをご使用ください。

●SPDを選定する際の注意点
必ずSPDの最大連続使用電圧(Uc)がご使用いただく電源回路電圧を下回らないようにしてください。 また、SPDの設置箇所が漏電ブレーカの一次側か負荷側かにより、回路構成が異なりますので、それぞれSPDのタイプを選定してください。

●誘導雷対策はクラスⅡタイプのSPDだけでよいのか?
クラスⅢタイプの必要性について 防護したい機器が引き込み口近くに設置したSPD(クラスⅡタイプ)より離れた場所に設置されている場合、配線や機器のインピーダンスによる振動現象により機器に対して、引き込み口近くに設置したSPD(クラスⅡタイプ)の制限電圧Upの2倍程度の電圧が加わる可能性があります。この振動現象はクラスⅡタイプのSPDの設置場所から機器の設置場所が10m未満の場合には無視できますが、10m以上ある場合は、機器の直前にクラスⅢタイプのSPD設置を推奨します。

●ボンディングバー
JIS A 4201では「雷保護システム、金属構造体、金属製工作物、系統外導電性部分並びに被保護物内の電力および通信用設備をボンディング用導体またはサージ保護装置で接続することによって等電位化を行う」と規定されています。

●デカップリングコイル
2個のSPDを近接した距離で使用しなければならない場合等では、前段のSPDと後段(機器に近い側)のSPD間のインダクタンスの効果が得られにくい(インピーダンス成分があまりないこと)ため、2個のSPDで動作協調がとりにくくなります。このような場合にデカップリングコイルを間に入れてインピーダンス成分を得ることが必要となります。

●動作協調
電力線引き込み口にSPD1(クラスⅠ)、分電盤にSPD2(クラスⅡ)を設置するなど2個のSPDを必要とする場合、通常、分電盤等の機器に近い側に設置されるクラスⅡのSPDは、引き込み口に設置されるクラスⅠのSPDに比べサージ耐量が小さくなります。 使用するSPDを両方ともMOVタイプとした場合、雷サージ侵入時には、どちらのSPDも動作することになるため、2個のSPD間のサージ耐量としては SPD2のサージ耐量が支配的になります。そのため、なるべくサージ耐量の大きいSPD1側へサージ電流を流すために2個のSPD間にデカップリングコイルの設置や配線長を長くするなどしてインダクタンス成分を得ることで、サージ電流がSPD1側へ流れやすくなりサージ耐量を向上させることができます。このように2個のSPDを使用する場合、それぞれの動作特性を効果的にするために協調回路を構成する必要がある場合があります。

低圧用SPDの筐体に使用しているプラスチックはPBT樹脂(難燃性UL94V-0)です。

●SPDの効果
直撃雷や誘導雷により配電系統に侵入する急峻な雷サージは、一瞬にして機器の破壊や故障、誤動作を引き起こしますが、SPDを適切に設置することにより、雷サージが侵入してもSPDが動作することにより電圧を抑圧し、電流はSPDを介して接地極へ流れる(機器に対して雷サージをバイパスする回路を形成する)ため、機器の破壊や故障機器の原因となる雷サージの侵入を防ぐ効果があります。

●SPDの必要性
端末機器における機器内部回路の低電圧化や高密度化による過電圧への脆弱化傾向のため、現代社会における雷被害件数は確実に増えてきています。企業活動・公共サービスなどを支えるさまざまなネットワークは「高速・高品質」であることと共に「安全で確かな運用」が求められます。雷サージをネットワークへ侵入させることは、内部の装置や端末機器を破壊したり誤動作させるばかりでなく、データの損失やシステムの停止・停滞を引き起こし、取り返しのつかない営業的機会損失や社会的信用の失墜といった問題を発生させる危険性があります。 こういったことからSPDは不可欠なものとなってきております。

●低圧用SPDの効果
高圧または特高圧の受電は高層建築物でよくあるケースであり、20m以上の建築物では外部雷保護システム(避雷針等)が設置されています。
このケースでは外部雷保護システムに落雷した場合、引き下げ導体等により外部雷保護システムの接地へ雷サージ電流が流れることにより、建物全体の接地電位が上昇します。この時、高圧または特高圧受電用変圧器の低圧側接地が建物内の等電位ボンディングと接続されているならば、電源系統における接地電位はすべて同電位と考えられます。 ただし通信機器などのように電源線、接地線以外に通信線等のメタル線が接続されている装置は、メタル線を介して別の場所に接地ポイントがあるため落雷時には建物内の接地と電位差が生じるため、機器を破損する可能性があります。
また避雷針に落雷した雷サージ電流は引き下げ導体や鉄筋等を流れます。これにより誘導結合や静電結合による過電圧が発生する可能性があります。
発生した過電圧により、近接しているメタル線の電位が上昇しますので、接続されている機器を破損する可能性があります。 以上のことからも、雷害対策として低圧用SPDおよび通信・信号用SPDの設置は必要となります。 設置箇所としては、低圧用SPDは各フロアの分電盤への設置および分電盤から10m以上離れた場所へ機器がある場合は機器に近接した場所への設置、また通信線または信号線が接続された機器の場合は低圧用SPDと通信・信号用SPDを設置し、各々のアースを共通に接続することで、雷サージ侵入による電位差の発生から機器を保護することが可能となります。

内線規程とは、(社)日本電気協会の電気技術規定(JEAC 8001)として昭和43年に制定されたもので、需要場所における電気工作物の設計・施工・維持・検査の業務に従事する人が保安上守るべき技術的事項を定めた民間自主規格です。 平成17年9月の改訂版には、1361節「雷保護装置」の項目が新しく追加され住宅用分電盤へのSPDの取付け・規格・施設方法などが規定されました。

IECとは1906年に設立されたInternational Electrotechnical Commission(国際電気標準会議)の略で、電気、電子、通信、原子力等の分野で各国の規格・標準の調整を行う国際機関です。
1947年以降はISO (International Organization for Standardization:国際標準化機構)の電気・電子部門を担当しており、本部はスイスのジュネーブにあります。
よってIECによって定められた規格は、国際的に認められた標準規格と言え、IEC規格の「IEC61643」シリーズを技術的内容について変更することなく翻訳したものが、日本工業規格(JIS)の「JIS C 5381」シリーズとなります。

JIS A 4201-1992「建築物等の避雷設備(避雷針)」は建築物を雷から保護する目的で制定された規格です。
しかし、これまでのさまざまな雷害事例等のデータにより、JIS A 4201-1992では必ずしも十分な保護が期待できないことがわかってきました。さらに電子機器の多様化・ネットワーク化によって、それら電子機器が雷サージによって故障する被害が増加傾向にあることと、国際規格であるIECとの整合を図るということから、JISの改訂および新規制定がなされました。

雷保護
関係
JIS A 4201(IEC 61024-1:1990)
建築物等の雷保護
JIS C 60364-4-44:2011 (IEC 60364-4-44:2007)
低圧電気設備-第4-44部:安全保護-妨害電圧及び電磁妨害に対する保護
JIS C 60364-5-53:2006 (IEC 60364-5-53:2002)
建築電気設備-第5-53部:電気機器の選定及び施工-断路,開閉及び制御
JIS C 60364-5-54:2006 (IEC 60364-5-54:2002)
建築電気設備-第5-54部:電気機器の選定及び施工-接地設備,保護導体及び保護ボンディング導体
JIS Z 9290-1:2014 (IEC 62305-1:2010)
雷保護-第1部:一般原則
JIS Z 9290-3:2019 (IEC 62305-3:2010)
雷保護-第3部:建築物等への物的損傷及び人命の危険
JIS Z 9290-4:2016 (IEC 62305-4:2010)
雷保護-第4部:建築物等内の電気及び電子システム
JIS C 60664-1:2009 (IEC 60664-1:2007)
低圧系統内機器の絶縁協調-第1部:基本原則,要求事項及び試験
JIS C 61000-4-5:2018 (IEC 61000-4-5:2014)
電磁両立性-第4-5部:試験及び測定技術-サージイミュニティ試験
SPD関係 JIS C 5381-11:2014 (IEC 61643-11:2011)
低圧サージ防護デバイス-第11部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの要求性能及び試験方法
JIS C 5381-12:2014 (IEC 61643-12:2008)
低圧サージ防護デバイス-第12部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの選定及び適用基準
JIS C 5381-21:2014 (IEC 61643-21:2009)
低圧サージ防護デバイス-第21部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス(SPD)の要求性能及び試験方法
JIS C 5381-22:2018 (IEC 61643-22:2015)
低圧サージ防護デバイス-第22部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス(SPD)の選定及び適用基準
JIS C 5381-311:2016 (IEC 61643-311:2013)
低圧サージ防護デバイス用部品-第311部:ガス入り放電管(GDT)の要求事項及び試験回路
JIS C 5381-321:2004 (IEC 61643-321:2001)
低圧サージ防護デバイス用アバランシブレークダウンダイオード(ABD)の試験方法
JIS C 5381-331:2006 (IEC 61643-331:2003)
低圧サージ防護デバイス用金属酸化物バリスタ(MOV)の試験方法
JIS C 5381-341:2005 (IEC 61643-341:2001)
低圧サージ防護デバイス用サージ防護サイリスタ(TSS)の試験方法

JIS A 4201-1992では、保護角という考え方にて一般建築物は60°以下、危険物等は45°以下としておりましたが、これまでのさまざまな雷害事例等のデータにより、保護角範囲内であるはずの部分に落雷があったケースが少なくありません。このようなことから、JIS A 4201-1992で定める保護角では必ずしも十分な保護が期待できないことがわかってきました。
JIS A 4201-2003では、落雷の危険から建築物等の保護を主目的とする雷被害対策のことを、雷保護シ ステム(LPS :Lightning Protection System)と呼んでおります。そして、その雷保護システムは、外部雷保護システムと内部雷保護システムにより構成されます。

名称 構成
雷保護システム 外部雷保護システム ・受雷部(突針、水平導体、メッシュ導体)
・引下げ導線システム
・接地システム
内部雷保護システム ・等電位ボンディング
・外部雷保護システムの絶縁
・人命危険に対する安全対策

●等電位ボンディングとは
受雷部や建物自体に落雷があった場合、導電性部分を通って接地へ大電流が流れます。この時、電流経路となる導電性部分の電位が上昇し、他の建築物構造体や設備・機器との間に大きな電位差が発生します。この電位差により、火花放電発生して火災および爆発危険や人命危険の原因となっています。 等電位ボンディングとは、建築物内で電位差を発生させないようにするための重要な方法で、雷保護システム、金属構造体、金属製工作物、系統外導電性部分をボンディング用導体を用いてボンディング用バーに接続します。また、電力線や通信線のように直接接続できないものについては、SPDを介して接続します。SPDは通常絶縁状態ですが、雷サージが侵入すると一時的に短絡状態となり電位を抑えることができます。

●LPSとは
LPSとはLightning Protection Systemの略で、「雷保護システム」(JIS A 4201-2003にて、落雷の危険から建築物等の保護を主目的とする雷被害対策)のことです。

●外部雷保護とは
外部雷保護とは、「JIS A 4201-1992」避雷設備(避雷針)の規定に相当し、受雷部・引下げ導線および接地システムにより構成される雷保護対策です。建築物等に接近した雷撃を受雷部に捕捉し、その雷撃電流を引下げ導線、接地極を通じて安全に大地へ流すシステムで、建築物や内部の人畜への雷撃による損傷被害を防止するためのものです。避雷針は外部雷保護システムの一部で、受雷部に相当します。

●内部雷保護とは
内部雷保護とは、落雷により外部雷保護システムと建物内の金属部分との間に電位差が発生し、火花放電による火災や爆発、人畜の感電事故といった危険を防止するためのものであり、等電位ボンディングおよび安全離隔距離の確保をすることです。

●外部雷保護とは
JIS C 0364-4-443では、電気設備内の機器の設置場所に応じて、機器に必要なインパルス耐電圧(機器が耐えられる瞬間的な過電圧の値)を4つに分類しております。これを耐インパルスカテゴリといいます。 耐インパルスカテゴリにより、機器のインパルス耐電圧が設定されているので、SPDは防護したい機器のインパルス耐電圧より低い電圧で動作するものを選定することにより機器を保護できることになります。

LPZとはLightning Protection Zone(雷保護領域)の略で、雷による電磁界の強さの異なる領域を定めて、保護しなければならない空間を電磁的条件の異なるいくつかの雷保護領域(LPZ)に分割して考えます。 その結果、雷の脅威を段階的に低減させることができ、保護がしやすくなります。

LPZ 定義
LPZ 0B 直撃雷にはさらされないが、雷による電磁界は減衰していない領域
LPZ 1 直撃雷にはさらされず、領域内に流れ込む雷電流はLPZ0B内より低減している。この領域に遮蔽対策を施せば、雷による電磁界は減衰する
LPZ 2~ 電流および電磁界をさらに減少させる必要がある場合に、これらLPZ2以降の領域を導入する